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USMが世界14位、UMが25位に浮上 マレーシアの大学がサステナビリティ世界ランキングで躍進

USMが世界14位、UMが25位に浮上 マレーシアの大学がサステナビリティ世界ランキングで躍進

2025.06.18 政治・社会

Universiti Sains Malaysia(USM)およびUniversiti Malaya(UM)が、「Times Higher Education(THE)大学インパクトランキング2025」において、マレーシアの大学として過去最高の評価を獲得した。
 

USMは総合ランキングで世界14位(同位)に入り、アジアおよびASEAN地域においても最上位の評価を得た。
UMも前年の63位から25位へ大幅に順位を上げ、両大学ともに地域内トップクラスの大学として国際的な存在感を高めている。

同ランキングは、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」への大学の貢献度を「教育・研究・社会連携・管理運営」の4分野で評価しており、実社会における影響力を重視している点が特徴である。

THEのグローバル担当責任者フィル・ベイティ氏は「東南アジアには、世界でも最も意欲的かつ進歩的な大学が数多く存在しており、SDGsへの真摯な取り組みが非常に印象的である」と述べ、「彼らは持続可能性を語るだけでなく、リードしている」と強調した。


USMはSDG1(貧困撲滅)とSDG16(平和と公正)で世界1位となり、SDG17(パートナーシップ)でもUMと共に世界同率1位を獲得した。
UMはSDG14(水中生態系)で世界6位、SDG15(陸上生態系)で世界12位となり、環境分野での貢献が際立った。


ASEAN地域では、USMはインドネシアのUniversitas Airlangga(同9位)に次いで2位の評価を受けた。
その他、インドネシア大学(30位)、タイのチェンマイ大学とチュラロンコン大学(ともに44位)も上位にランクインした。

Universiti Kebangsaan Malaysia(UKM)は総合で53位、SDG12(持続可能な消費と生産)では世界26位に入った。Sunway Universityは初めてトップ100入り(81位)を果たし、前年の201–300位から大きく順位を上げた。


 

そのほか、以下のマレーシアの大学が高評価を得た:

- Universiti Teknologi Malaysia(UTM)

- Universiti Malaysia Sarawak(Unimas)

- Universiti Utara Malaysia(UUM)(SDG10で41位)

- Management and Science University(MSU)

- Universiti Malaysia Pahang Al-Sultan Abdullah(UMPSA)(SDG7で18位)


 

上記大学はすべて101–200位帯にランクインした。
さらに、Universiti Malaysia Perlis(201–300位)、Universiti Teknologi MARA、Universiti Tunku Abdul Rahman(ともに301–400位)など、合計31のマレーシアの大学がランキング対象となった。

THEによると、今回のランキングでは130か国の2,526大学を対象に評価が行われた。
ベイティ氏は「SDGsを積極的に取り入れる大学は、単なる象牙の塔ではなく、地域社会や国際社会に変化をもたらす存在である」と述べている。


 

また、日本の大学は「THE大学インパクトランキング2025」にて現時点でトップ100圏内に含まれておらず、SDGs貢献での世界的評価は課題が残る。
一方、世界の総合ランクでは、東北大学、東京工業大学、東京大学、京都大学が高順位を確保し、教育・研究・環境面での実績が引き続き顕著である。
今後、日本の大学がSDGsなど社会貢献面での国際評価を高め、インパクトランキングでも存在感を示すための取り組みに注目したい。

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