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マレーシアで開催されたASEAN(東南アジア諸国連合)の特別外相会議で、マレーシアのモハマド・ハサン外相は、国境を巡る緊張が続くタイとカンボジアに対し、合意済みの停戦を完全かつ実効的に履行するよう強く要請した。会議では、地域の安定と民間人の安全確保を最優先課題として、対話と外交による解決の重要性が改めて確認された。
外相会議では、両国間で発生した武力衝突により国境周辺の治安が不安定化している現状を踏まえ、停戦違反を防ぐための信頼醸成措置や監視体制の強化について意見が交わされた。マレーシアはASEANの枠組みを通じ、緊張緩和に向けた調整役を担う姿勢を明確にした。
モハマド外相は、「ASEANは地域の問題を地域として解決する責任がある」と述べ、当事国に対し自制と対話を重ねるよう呼びかけた。また、停戦の実効性を確保するため、両国の国境合同委員会による協議を早期に開催する必要性も強調された。
会議に出席したASEAN各国外相からは、紛争の長期化が域内経済や人道状況に悪影響を及ぼすとの懸念が示され、ASEANとして一体となって和平を後押しする姿勢が共有された。
マレーシア政府は今後も、ASEAN議長国としての立場を生かし、関係国との外交努力を継続する方針だ。今回の外相会議は、東南アジア地域の安定と結束を維持するうえで、ASEANの役割が改めて問われる場となった。