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マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は、元首相ナジブ・ラザク氏の自宅拘禁申請を高等裁判所が拒否した判決を受け、国民に対して冷静な対応と自制を呼びかけた。
アンワル首相は声明で、「司法の独立性を尊重し、判決に対して感情的な反応を避けるべきだ」と述べ、国民や政治勢力が社会の安定を損なうような行動を控えるよう促した。首相はまた、法の支配と制度に基づく手続きを重視する姿勢を強調し、「意見が分かれる問題であっても、法廷の判断を尊重し、秩序ある社会を維持することが重要だ」と述べている。
今回の判決は、ナジブ氏が主張していた「王による付加命令」が連邦憲法に基づく恩赦委員会の承認を得ていなかったとして無効とされたもので、政治的論争を再燃させている。ナジブ氏の支持者らの一部からは不満の声も上がる一方、政府与党内や野党側からは司法判断の尊重を求める声が相次いでいる。
アンワル首相はこれまで、汚職撲滅や司法の独立性確立を掲げてきただけに、今回の判決をめぐる反発を抑えることが政権運営上の課題となっている。首相は「今後も法と秩序を守る姿勢を維持し、国民全体の信頼を高める」と述べ、内政の安定化を図る考えを示した。