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マレーシア政府は、自動運転車(AV:Autonomous Vehicles)の公道での利用を見据え、新たな法整備に乗り出すことをデジタル担当大臣ゴービンド・シンが発表した。
現在は、プトラジャヤで無軌道型トラムと5G電動バスを含む旅客用のART(Autonomous Rapid Transit)システムの試験運行が行われており、サラワク州では水素燃料のART車両を来年導入する計画、ジョホール州も類似の構想を示している。
現行の規制は「公道でのAV試験走行に関するガイドライン」のみで、研究開発支援が中心である。
このガイドラインでは、AVをレベル1からレベル5まで5つの自動化段階に分類しており、現時点で許可されているのはレベル3のみである。また、試験に参加するAVには、必ず安全担当者が介入可能なフェールセーフ機構を備えることが求められ、乗客には年齢・健康状態などの参加条件が設定されている。
海外の動きを見ると、ドイツでは2017年に自動運転車の試験を許可する法律が制定され、2021年にはSAEレベル4のAVを指定区域で運行可能とする包括的な枠組みが成立している。 日本では、2020年に公道でのレベル3自動運転が承認され、2023年4月からは条件付きでレベル4車両も一部公道で走行可能となっている。
マレーシア政府は、これら諸外国の制度を参考にしながら、国内での安全性・責任所在・規制体制を法令で明確化することで、自動運転社会への準備を加速させると断言している。