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サラワク州、マレーシア初の「持続可能性ブループリント2030」を発表ーグリーン経済への大転換へ

サラワク州、マレーシア初の「持続可能性ブループリント2030」を発表ーグリーン経済への大転換へ

2025.05.30 政治・社会

サラワク州は、マレーシアで初めて「持続可能性ブループリント2030(Sustainability Blueprint 2030)」を発表し、より持続可能で環境に配慮した未来を目指す大きな一歩を踏み出した。
 

同州のアバン・ジョハリ首相は、同計画が「サラワク州エネルギー・環境持続可能性省(MEESty)」によって策定されたもので、10の戦略的重点分野、48の具体的な戦略、111の行動計画で構成されていると述べた。

アバン・ジョハリ氏は2025年アジア炭素会議での基調講演で、「この包括的な文書は、サラワク州がグリーン経済へと大きく舵を切るための戦略的ロードマップである」と語り、州レベルでの環境行動の模範となると強調した。


同ブループリントには、再生可能エネルギーの導入促進、二酸化炭素の回収・貯留(CCS)の推進、森林や土地の保全強化などが盛り込まれている。
さらに、グリーン産業や投資の拡大、循環型経済による持続可能な都市づくり、人材育成や研究・教育による将来対応型の労働力の育成も柱の一つとされている。


また、サラワク州は2027年までに温室効果ガス(GHG)排出量の包括的なインベントリ報告書を公表し、州のカーボンバジェット管理を強化する方針も明らかにした。

併せて、同州政府は現在、州独自の「カーボンプラン」の策定を最終段階に入っており、炭素市場への投資促進を目指す。

このカーボンプランは、炭素取引を活性化させるための詳細な実施枠組みであり、適正に規制された投資家フレンドリーな市場環境を整えることを目的としている。

アバン・ジョハリ氏は「カーボンプランの中心は、需要と供給のバランスが取れた炭素市場の構築であり、排出削減を促進し、グリーン投資を呼び込む鍵となる」と述べた。


今回の取り組みは、サラワク州が国内外に先駆けて環境政策と経済発展を両立させるモデルを提示するものとして注目を集めている。

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