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2023年の国際数学・理科学習到達度調査(TIMSS)によると、マレーシア中学2年生のいじめに遭う率は56%に達し、調査対象45か国中4位と高水準を維持していることが明らかになった。これは前回2019年の65%から改善されたものの、依然として極めて高い割合にある。
調査では、「からかいや悪口、噂の拡散、仲間外れ」といった“感情的ないじめ”が特に深刻で、男子の75%、女子の68%が経験している。さらに、身体的ないじめも男子49%、女子39%に及んでいる。
しかし校長の認識との乖離も大きい。回答した校長の52%は「自校にいじめはない」、43%は「小さな問題にすぎない」としており、「中~重大な問題」と捉える校長はわずか5%にとどまった。
国際学力評価協会(IEA)はTIMSS2023のデータを分析し、「いじめをほとんど経験しない生徒は、週に複数回いじめを受ける生徒に比べ、平均で約60点高い成績を収めている」と指摘した。IEA広報担当のコルム・ブレナン氏も「いじめは学習成果だけでなく、児童の精神的健康や社会性にも深刻な悪影響を与えている」と警鐘を鳴らした。
なお、日本の中学生はいじめ発生率が比較的低水準にとどまっており、OECD加盟国の平均(22.7%)を下回る17.3%と報告されている。