世界ツーリズムデー 2025、マラッカで観光サミット開催—持続可能観光に焦点

9月27日から29日にかけて、世界観光機関（UNWTO）が主催する「ワールド・ツーリズム・デー 2025」と「世界観光会議」がマレーシアの歴史都市マラッカで開催された。世界各国から700名以上の代表者が集まり、「観光と持続可能な変革」をテーマに議論を交わした。

会議では、観光産業が直面する環境問題や地域社会への影響が主要な議題となった。特にマレーシア政府は「観光を経済成長の柱とするだけでなく、環境保全や文化遺産の維持と調和させる必要がある」との立場を強調。持続可能な観光モデルの構築に向けた政策や成功事例が紹介された。

マラッカはユネスコ世界遺産に登録されている都市であり、観光の拠点として国際的な注目を集めている。今回の会議を通じ、マレーシアは「観光立国」としてのブランド強化を目指すと同時に、持続可能な観光のグローバルスタンダード作りにおいて主導的役割を果たす意欲を示した。

参加者からは「持続可能性は単なるスローガンではなく、観光業界全体の生存戦略である」との意見が多く寄せられた。マラッカでの国際会議は、マレーシアにとって観光産業の未来を再定義する大きな一歩となった。