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第72回自衛隊記念日レセプション開催

第72回自衛隊記念日レセプション開催

2026.07.10 ローカルレポ

日馬防衛協力が新たなステージへ
四方大使が協力深化への期待を表明

6月24日、クアラルンプールの日本国大使公邸で、第72回自衛隊記念日レセプションが開催された。

在マレーシア日本国大使館の四方敬之大使は、スピーチの中で、自衛隊創設72周年を記念するとともに、日本とマレーシアの防衛・安全保障協力のさらなる深化に向けた期待を語った。

会場には、約150名の参列者が集まり、米国をはじめとする20カ国超の国々の外交官・武官に加え、マレーシア国防省、外務省、軍関係者などが参加した。自衛隊の活動をたたえるとともに、日本とマレーシアの友好関係と安全保障分野での連携を確認する機会となった。

「日本とマレーシアは未来を共に築く」

四方大使はスピーチの中で、今月日本で行われた日本とマレーシアの首脳会談に触れ、防衛・安全保障を中核とした戦略的協力をさらに深めていく決意が確認されたと紹介した。

大使は、両国首脳のメッセージとして「日本とマレーシアは未来を共に築いていく」と述べ、防衛分野を含む両国関係の重要性を強調した。

また、日本の成長戦略において防衛産業が戦略分野として位置付けられていることに言及。共同研究開発、共同生産、整備、訓練、強靭なサプライチェーン構築などを通じて、日本とマレーシアの安全保障協力を強化する新たな機会が生まれていると述べた。

国際情勢の変化と地域の安定

スピーチでは、ロシアによるウクライナ侵攻、中東情勢、東シナ海・南シナ海を巡る安全保障環境にも言及があった。

四方大使は、国際秩序や海上交通路の安全が試されているとの認識を示し、日本はマレーシアを含む志を同じくするパートナーと連携しながら、緊張緩和、国際法の尊重、自由で安全な海の維持に取り組んでいく考えを示した。

また、日本が推進する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」と、ASEANが掲げる「ASEAN Outlook on the Indo-Pacific(AOIP)」との連携にも触れ、地域の安定と繁栄に向けた協力の重要性を強調した。

実務面でも進む防衛協力

日本とマレーシアの防衛協力は、実務面でも進展している。

四方大使は、海上自衛隊とマレーシア海軍が南シナ海やマラッカ海峡で二国間共同訓練「MALPAN」を定期的に実施していると紹介。今年4月にはマレーシア空軍も参加し、海上・航空分野での協力がさらに深まったと述べた。

また、日本が2023年に開始したOSA(政府安全保障能力強化支援)について、マレーシアが初期の支援対象国の一つであることにも言及した。昨年には無人航空機(UAV)や救助艇が供与され、2025年にはASEAN監視団向けの装備提供や、マレーシア海軍向けの潜水支援艇の供与が予定されていると説明した。

大使は、こうした取り組みについて、地域の安定とマレーシアの重要な役割を支える具体的な貢献であると述べた。

防衛産業分野での連携にも期待

防衛産業分野での協力についても、スピーチでは具体的な言及があった。

四方大使は、クアラルンプールで開催されたDefense Services Asia(DSA)2026に、日本から10社の企業が参加し、先進的な技術や装備を紹介したと説明した。

また、同イベント期間中に、日本とマレーシアが二国間の防衛産業対話を開始するための基本文書に署名したことにも触れた。この対話は、共同開発、試験評価、ライフサイクル支援、人材交流など、両国の産業界および軍関係者の間で実務的な協力を進めるための重要な枠組みになるとした。

今回のレセプション会場でも、防衛産業展示が設けられ、来場者が日本の防衛技術に触れる機会となった。

人材交流を通じた関係強化

四方大使は、防衛協力を将来へつなぐ上で、人材交流の重要性にも言及した。

今年5月には、マレーシアのNational Resilience Collegeの学生が日本を訪問。また、日本の統合幕僚学校の学生もマレーシアを訪問しており、両国の防衛関係者による交流が続いていると紹介した。

さらに、日本の防衛大学校にマレーシアからの学生を受け入れていることや、今年8月にはマレーシア海軍から初めて日本の上級課程に学生が派遣される予定であることにも触れた。

そのほか、Professional Airmanship Programme、Shiprider Programme、日本・ASEAN・インド太平洋諸国によるサイバーセキュリティ協力事業などにもマレーシア軍関係者を招いていると説明。こうした交流が、友情、技能、戦略的理解を育む基盤になっていると述べた。

文化と食を通じた交流も

レセプションでは、防衛産業展示に加え、茶道や生け花、日本食も紹介された。

会場には、サンサンカレー、日清食品、KAGOME、オタフクソースなどのブースも出展し、来場者が日本の食文化や商品に触れる機会となった。

四方大使はスピーチの最後に、来場者へレセプションを楽しんでほしいと述べ、茶道や生け花の体験、日本料理にも触れた。日本料理については、大使公邸のシェフがマレー食材を取り入れた料理にも挑戦していると紹介した。

防衛や安全保障だけでなく、文化や食を通じた交流もまた、日本とマレーシアの友好関係を支える大切な要素となっている。

来年は外交関係樹立70周年

日本とマレーシアは、2023年に両国関係を包括的戦略的パートナーシップへ格上げした。

四方大使は、来年に控える外交関係樹立70周年にも触れ、両国の協力を防衛・安全保障を含むあらゆる分野で次の段階へ進めていく考えを示した。

スピーチの結びでは、インド太平洋地域を「共有された家」と表現し、マラッカ海峡から太平洋に至る地域の繁栄は、平和、開かれた秩序、法の支配に支えられていると強調した。

今回のレセプションは、自衛隊創設72周年を祝うとともに、日本とマレーシアの防衛・安全保障協力が、実務、人材、産業、文化交流の各分野で広がりを見せていることを印象付ける機会となった。

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