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ジョホール・シンガポール経済特区、人材流出対策へ 

ジョホール・シンガポール経済特区、人材流出対策へ 

2026.05.11 政治・社会

マレーシア・ジョホール州政府は、シンガポールへの人材流出問題の解消に向け、「ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)」を活用した高賃金雇用の創出を本格化させる方針を示した。州投資促進機関「ジョホール投資促進機関(Invest Johor)」のナターザ・ハリス最高経営責任者が明らかにした。

同氏は、これまでの投資誘致政策を転換し、「単なる資本流入ではなく、地元人材に高水準の給与を提供できる質の高い投資」を優先する考えを強調。JS-SEZを通じて、シンガポールに匹敵する魅力的な雇用環境の構築を目指すとしている。

現在、シンガポールドル高を背景に、多くのジョホール州民が毎朝早朝から国境を越えて通勤している。ナターザCEOは「州民が毎日午前4時に起きてコーズウェイで渋滞に並ぶ生活から脱却させたい」と述べ、ジョホール州内で競争力のある給与とワークライフバランスを両立できる職場環境を整備する必要性を訴えた。

また、州政府は年間約5万人に上る高校卒業生や大学卒業生の域外流出を防ぐため、「Johor Talent Development Council(JTDC)」を通じた人材育成にも注力する。工場建設期間中に必要人材の育成計画を進め、企業ニーズに合わせた教育・訓練を実施するという。すでに一部企業は、地元工科系大学などと連携し、学生を中国へ派遣して専門研修を行っている。

さらに、ジョホール投資促進機関は今後、自動化や高度技術分野に注力する企業を優先的に誘致する方針だ。これにより、単純労働への依存を減らし、エンジニアや技術者、会計士など高技能職の拡大を狙う。

ジョホール州は2025年、州別で国内最大となる1,100億リンギ規模の投資承認額を記録。2026年には1,400億リンギへの拡大を目標に掲げている。JS-SEZを軸に、マレーシア南部の経済高度化と人材定着を進める構えだ。

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