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マレーシア反汚職委員会(MACC)は、タイピン動物園から日本・大阪市の天王寺動物園へ移送されたアジアゾウ3頭を巡り、資金流用や汚職の疑いがあるとして正式な捜査を開始した。対象となっているのは、今年3月に日本へ送られたゾウの「ダラ」「アモイ」「クラット」の移送事業だ。
MACCによると、捜査は天然資源・環境持続可能性省、野生生物・国立公園局、および移送に関与した代理業者などを対象に進められている。調査では、移送に関連する支払いが本来受け取るべき政府に渡らなかったとの疑惑や、贈収賄、資金横領、職権乱用の可能性についても検証している。
今回の捜査のきっかけとなったのは、野生動物保護団体などによる告発だ。同団体は6月18日、移送事業に関連する資金が政府ではなく特定の個人に渡った可能性があるとしてMACCに調査を要請した。また、内部告発者からの情報として、取引総額が約5,300万リンギット(約21億円)に上るとの疑惑も提起している。
さらに、保護団体側は日本へ送られた3頭について、飼育下で繁殖した個体ではなく野生から捕獲された個体である可能性があるとして、移送承認の経緯についても疑問を呈している。これに対し、当局および関係団体はこれまで、移送はタイピン動物園と天王寺動物園の間で締結された25年間の保全・研究協力協定に基づくものであり、長期的な保護活動の一環だと説明している。
MACCは「捜査はまだ初期段階にあり、包括的に進めている」として、調査結果が出る前に憶測を広げないよう国民に呼びかけている。現時点で、疑惑に関与したとされる個人名は公表されていない。