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マレーシア政府は6日、従業員積立基金(EPF)の加入者のうち約4割が、老後生活に必要とされる最低限の貯蓄目標額を達成したと明らかにした。一方で、依然として6割以上の加入者は目標額に届いておらず、老後資金の積み立てをさらに促進する必要があるとの認識を示した。
国会で財務省を代表して答弁したリン・ティエンシュン副財務相によると、2026年5月31日時点で、55歳未満のEPF加入者1,637万人のうち約626万人(38.3%)が、「基本貯蓄」の基準額を上回る資産を保有している。
「基本貯蓄」は、退職後に最低限の生活を維持するために必要とされる貯蓄額としてEPFが設定している指標で、年齢ごとに目標額が定められている。政府は、この基準を達成する加入者の割合が年々増加していることから、国民の老後資産形成は改善傾向にあると説明した。
一方で、加入者の約6割は依然として目標額に達しておらず、特に低所得者層や不安定な雇用形態で働く人々の資産形成が課題となっている。
政府は、老後資金の積み立てを促進するため、EPFへの任意拠出制度の拡充や金融リテラシー向上に向けた啓発活動を継続するとともに、加入者が早い段階から計画的に資産形成に取り組めるよう支援を強化する方針だ。
EPFはマレーシア最大の年金積立制度であり、会社員を中心に多くの国民が加入している。新型コロナウイルス禍では生活支援策として特別引き出し制度が実施され、多くの加入者が積立金を取り崩したことから、政府は近年、老後資産の回復を重要課題として取り組んでいる。