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国際人権団体アムネスティ・インターナショナル・マレーシアは18日、マレーシアにおける死刑判決件数が2025年に大幅減少したとする報告書を発表した。一方で、死刑制度そのものは依然として維持されており、全面廃止に向けた課題が残っていると指摘した。
報告書によると、2025年にマレーシアの裁判所が言い渡した新たな死刑判決は15件で、2024年の24件から約3分の1減少した。2023年には38件だったことから、近年で大幅な減少傾向が続いているという。
背景には、2023年に導入された「義務的死刑制度」の廃止がある。これにより、裁判官が個別事情を考慮して量刑を判断できるようになり、死刑適用の減少につながったとみられている。
また、控訴裁判所は2025年に42件の死刑判決を減刑し、そのうち24件は薬物関連事件だった。さらに4人については無罪判決が言い渡された。議会提出資料によれば、2025年11月時点で死刑囚は97人となり、過去最低水準に減少している。
一方で、アムネスティは「依然として薬物犯罪に対して死刑が科されている」と問題視している。2025年に下された15件の死刑判決のうち、7件が薬物関連事件だった。国際人権基準では、死刑は「最も重大な犯罪」に限定されるべきだとされている。
アムネスティ・マレーシアのディヴィヤ・シェサン・バラクリシュナン報道官は、「マレーシアは死刑制度から離れつつあるが、完全廃止に向けた明確な工程表が必要だ」と訴えた。
報告書では、世界全体で2025年の死刑執行件数が2,707件に達し、1981年以来の高水準となったことにも言及。ただし、実際に死刑を執行した国は17カ国にとどまり、多くの国では廃止の流れが続いているとしている。
東南アジアでは、死刑執行は主にシンガポールとベトナムに集中しており、特にシンガポールでは2025年の執行件数が前年からほぼ倍増した。マレーシア人5人も執行対象となったという。