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マレーシア政府観光局は、世界的な地政学リスクや中東情勢の長期化を受け、外国人観光客誘致戦略を見直し、今後はアジア太平洋地域を重視する新方針を打ち出した。
観光局のモハド・ラヒム局長はインタビューで、「ASEAN、中国、インド、日本を含むアジア太平洋市場でのマーケティングを強化していく」と述べた。これまで高額消費が期待できる市場として重視されてきた中東については、航空路線の変更や旅行需要の低下により影響を受けているという。
マレーシア政府は「Visit Malaysia 2026(マレーシア観光年2026)」の下で、4,700万人の外国人観光客誘致を目標としており、この取り組みは2027年まで延長される予定。今後は特定地域への依存を減らし、市場の多様化を進める方針だ。
特に中国とインドを重点市場として位置付けており、中国では二級都市や地方都市へのプロモーションを拡大。インドでもコーチ、コインバトール、ラクナウなど主要都市以外への展開を進める。ASEAN域内では、タイのチェンマイやベトナムのハノイなど、新興旅行需要が高まる都市へのアプローチを強化する。
また、欧州との直行便拡充にも力を入れる。局長によると、ドイツの航空会社ルフトハンザが今年10月にマレーシアへの直行便を開始予定で、ロンドンやイスタンブールなど長距離市場との接続強化も進めるという。長距離旅行客は滞在日数や消費額が大きく、観光収入増加への期待が高い。
2026年1~3月期のマレーシア訪問者数は1,060万人となり、前年同期比で5.4%増加した。訪問者の約7割をASEAN諸国が占め、東アジア、欧州が続いた。特に中央アジア、東アジア、オセアニアからの伸びが顕著だった一方、西アジアや南アジアからの訪問者数は地域紛争の影響で減少した。
局長は、「世界情勢が変化する中でも、マレーシアを旅行先候補として常に意識してもらうことが重要だ」と述べ、柔軟な観光戦略の必要性を強調した。