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アンワル首相「マレーシアは植民地時代の歴史観に縛られるべきではない」

アンワル首相「マレーシアは植民地時代の歴史観に縛られるべきではない」

2026.07.27 政治・社会

アンワル・イブラヒム首相は25日、ペナン州の歴史的建造物「フォート・コーンウォリス」の修復完了記念式典で演説し、「マレーシアは旧宗主国に歴史を語らせるのではなく、自らの歴史を語るべきだ」と述べ、植民地時代の歴史観から脱却する必要性を強調した。

首相は、修復されたフォート・コーンウォリスは植民地支配を称賛するためではなく、当時の人々が経験した苦難や犠牲を後世に伝える場であるべきだと指摘。「英国や日本など、かつての植民地支配国によって私たちの歴史が書かれるべきではない。歴史はマレーシア国民自身の視点で再構築される必要がある」と述べた。

また、経済発展だけでは真の国家発展とは言えないとし、「ペナンは世界有数の半導体産業の拠点へと成長したが、自国の歴史や文化を忘れてしまえば、その繁栄に意味はない」と強調。米国の作家マーク・トウェインの言葉を引用し、「近代的で豊かな都市であっても、過去とのつながりを失えば文化的に空虚な存在となる」と語った。

アンワル首相はさらに、ペナンの歴史は英国人フランシス・ライトの到来から始まったわけではないと指摘。英国統治以前から、マレー人の漁師や商人、中国系やインド系の商人が島を交易拠点として発展させてきた歴史に触れ、「多民族社会こそがマレーシアの基盤であり、その歴史を正しく次世代へ伝えることが重要だ」と述べた。

一方で、人種や宗教の対立を政治利用する動きにも警鐘を鳴らし、「国家は戦争だけで崩壊するのではない。人種や宗教の違いをあおり続ければ、社会は内側から分断される」と訴えた。その上で、史跡を単なる観光資源としてではなく、自由や独立、国民統合の価値を学ぶ教育の場として活用するようペナン州政府に求めた。

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